RとShinyで作るWebアプリケーション
本書ではRのパッケージであるShinyを使ってWebアプリケーションを作る方法を解説しています。開発環境の構築やShinyの基礎から、具体的なアプリケーションの作成・公開まで丁寧に解説した1冊です。
【「はじめに」より抜粋】
データサイエンティストや機械学習エンジニアという職業は、ここ数年で人気を大きく伸ばしました。ビッグデータと呼ばれる大規模なデータから分析を行って何らかの知見を導くことは、魅力的な職業でしょう。
ただし、データサイエンティストや機械学習エンジニアが行うべきタスクは、データを使って分析することだけではありません。データ分析をする前に、そもそものデータを収集する必要があり、その後、分析しやすいように整形・加工し、可視化を行います。そしてデータ分析後は、それを社内・社外に向けたレポートを作成し、共有しなければなりません。
本書は一冊を通して、Rユーザー向けに、レポート作成と共有に便利なShinyというライブラリについて解説を行います。
Shinyとは、RでインタラクティブなWebアプリケーションを簡単に作るためのライブラリです。Rには、rvestなどのWeb上のデータをスクレイピングするためのライブラリがあり、dplyrなどのデータ整形・加工を行うライブラリがあり、ggplot2などの可視化に強いライブラリがあり、そしてWebアプリケーションとして共有するためのShinyライブラリがあります。
データ収集、データ整形・加工、可視化、分析、そして共有。すべて兼ね備えて一人前のデータサイエンティストです。その中の最後を担う重要な業務である「共有」に向けて、読者の皆様に本書が少しでもお役立ちできれば幸いです。
目次
●CHAPTER 01 RとShinyの導入
●CHAPTER 02 Shinyの基礎講座
●CHAPTER 03 回帰・分類・クラスタリングを行うShinyアプリケーション
●CHAPTER 04 地図と連携させたShinyアプリケーション
●CHAPTER 05 GoogleアナリティクスAPIを使ったShinyアプリケーション
●CHAPTER 06 Shinyアプリケーションを公開する
●CHAPTER 07 Shiny Tips
●APPENDIX
著者紹介
●梅津 雄一(うめづ・ゆういち)
1992年生まれ。
2016年東京工業大学社会理工学研究科社会工学専攻修士課程修了。
Webサイトのマーケティング業務を経て、現在、データ解析と開発業務を行う。
使用言語は、R、Python、C++。
中野 貴広(なかの・たかひろ)
1992年生まれ。
2016年東京工業大学情報理工学研究科情報環境学専攻修士課程終了。
現在、広告会社にてデータ解析を行い、さまざまな広告商品やサービス開発を行う。
使用言語はR、Python。
担当編集者から
R言語ユーザーにとっては、Shinyを使えば、R言語でWebアプリケーションが作れるというメリットがあります。本書ではShinyの基本からしっかり解説していますので、ぜひ、チャレンジしてみてください!(吉成)